東京周辺のお祭りに行ってきました>北関東のお祭りに行ってきました>福田のばかまつり |
毎年11月の最終日曜日 | ||
2017年11月26日 | ||
茨城県稲敷郡阿見町福田 | ||
シオフキ面とオカメ面ら一行が木製の男根を持ち、ふざけながら町内を練り歩く | ||
“福田のばかまつり”は通称で、正式名称は“鹿島神社大祭”といいます。
茨城県阿見町福田地区のお祭り。250年以上の歴史があり、収穫への感謝と子孫繁栄を祈願します。
福田のばかまつりのメインイベントは“ドウオクリ(当家渡し)”。 今年の当番の家から、シオフキ面やオカメ面ら一行が木製の男根を持って、ふざけながら町内を練り歩きます。
17時過ぎ、シオフキ面やオカメ面ら一行は福田農村集落センターの宴会場に到着。宴会では来年の当番への引継ぎ儀式や性的な疑似行為を行います。 |
11月最後の日曜日は朝から晴天でポカポカ陽気。 常磐線から佐貫駅で乗り換え、やってきました竜ケ崎駅。龍ヶ崎は“撞舞”で有名。こちらも伝統ある由緒正しき奇祭です。
福田のばかまつりは、阿見町の福田地区で行われるのですが、近くまで行ける公共機関が見つからなかったため、今回は竜ケ崎駅のレンタサイクルのサービスを利用させていただきました。 レンタルの自転車で山道を上り下り進むこと約1時間。ドウオクリの宴会が行われる福田農村集落センターに到着。
お祭りの準備をしている方にお伺いすると、シオフキ面やオカメ面ら一行の出発は15時過ぎとのこと(2018年からは1時間繰り上げて14時過ぎから開始する予定だそうです)。 ただいまの時刻は11時30分過ぎ。早く着き過ぎました。どこかで時間を潰さないといけません。
福田農村集落センターの敷地内には、福田のばかまつりを紹介するパネルが設置されていました。 よくよく読むと、すごいことが書かれていますね(笑)。 正式名称は“鹿島神社大祭”なので、まずは福田の鹿島神社に参拝。自転車で10分ほどで着きました。
私以外に参拝者はおらず、境内は静まり返っていました。 大祭のため、幟が立っており、鳥居には立派な注連縄が取り付けられていました。
よく見ると、注連縄からワラで作られた筒状のものがぶら下がっていました。お呪(まじな)いかなにかでしょうか。 広々とした境内は雑草などが生えておらず、きれいにきれいに整備されていたのが印象的でした。
そう言えば、阿見町の近くのかすみがうら市の鹿島神社も同じようなお祭り“平三坊”があります。
鹿島神社は武道の神様というイメージが強いのですが、地元=茨城県では子孫繁栄の神様の側面もあるのでしょうか。 |
14時過ぎに、再び福田農村集落センターに戻ってきました。 シオフキ面やオカメ面ら一行が出発する当番の家へ移動。 当番の家の前には、鮮やかに飾り付けられたトラックが一台スタンバイしていました。
トラックのフロントをよくよく見ると、大根を削って先に人参を入れた、男性のシンボルが取り付けられていました。 白色の大根にオレンジ色の人参が良いアクセントになっていました。芸が細かい。 大根の上には“一発必中”の文字。まさに福田の奇祭“ばかまつり”。
主役のみなさんの登場。 ひょっとこのお面を被っているのはシオフキ面さん。木製の男根を下腹部に抱えていました。 うしろのおかめのお面と角隠しを被っているのはオカメ面さん。宴会場で引継ぎ儀式のときは、鯉を担ぎ、大根で作った女性のシンボルを持ちます。 ちなみに、シオフキ面さんとオカメ面さんは紐で結ばれた夫婦。この一行は婚礼行列という設定だそうです。
15時30分過ぎとなり、シオフキ面さんとオカメ面さんたち一行が家から出てきました。 全員で記念写真を撮ったあと、いよいよドウオクリの行列が出発しました。
トラックには地元の伝統芸能である福田太鼓による福田囃子が打ち鳴らされ、お祭りを盛り上げていました。 町内の子供たちは、シオフキ面さんの攻撃から逃げつつ、トラックで配られる縁起物のお菓子やみかんをもらっていました。
地元の方々はシオフキ面さんやオカメ面さんら一行に会うと、「おめでとうございます」と挨拶をしていました。 シオフキ面さんやオカメ面さんら一行が出発した時点で、すでに16時前。 本当は17時過ぎから福田農村集落センターではじまる宴会での引継ぎ儀式や性的な疑似行為を見たかったのですが、真っ暗な山道を自転車で帰る自信がなかったので、この辺で失礼させていただきました。 最後に、今回のような地域密着で、伝統とユーモアーが融合したお祭りは、変な配慮とかせず、1年でも長く続けば良いと思います。 |