東京周辺のお祭りに行ってきました>千葉のお祭りに行ってきました>野田の津久舞 |
毎年7月15日前後の土曜日 | ||
2018年7月14日 | ||
千葉県野田市 | ||
命綱なしでの高さ14mでの曲芸。まさに手に汗握るエンターテインメント | ||
「つく舞」とは、高さ14mほどの柱を地面に立て(つく柱)、綱を張り、蛙の格好をした演じ手が柱の上にのぼり、さまざまな曲芸を奉納する神事。 五穀豊穣と雨乞いを祈願します。
つく舞は主に利根川下流域に多く伝えられ、茨城県龍ケ崎市の「龍ケ崎の撞舞」、千葉県旭市の「エンヤーホー」、千葉県多古町の「しいかご舞」、そして、今回の千葉県野田市の「野田の津久舞」が有名。 かつては、千葉県市川市や茨城県江戸崎町、利根町でも奉納されていたそうです。
「つく舞」は地域によって、あてがわれる漢字が少し違っており、龍ケ崎では「撞舞」、野田では「津久舞」と表記します。 また、演者もお祭りにより、呼び名がちょっと違っています。野田では「ジョウジロウさん」と呼ばれます。
野田の津久舞は、野田市の上町・仲町・下町の野田三ケ町の夏祭りの中日(なかび)に奉納されます。
祭囃子に合わせてスルスルとのぼり、頂上で四方に破魔矢を放ちます。 命綱なしでの高さ15mでの曲芸。まさに手に汗握るエンターテインメントです。 |
お祭り当日の18時頃、東武アーバンライナーの愛宕駅を下車。 まだまだ太陽も出ており、とにかく暑かった。18時着でもまだ早く、あと30分ぐらい遅くても良いと思います。
野田市はキッコーマンの本社と工場があり、町全体がキッコーマンと関連企業のようでした。
愛宕駅からまっすぐに歩くと、野田の愛宕神社があります。
提灯もたくさん出ており、お祭りの雰囲気を盛り上げていました。 境内を散策していると、日が暮れてきて、提灯にも灯りが灯りはじめました。
ポスターが貼られていたので、お祭りのスケジュールを確認。 まだまだ時間があります。
19時30分から津久舞の式典、20時から津久舞が奉納されるようです。式典が行われる須賀神社へ行ってみました。
須賀神社では、境内で祭囃子が演奏されていました。 最初はポツリポツリしか見学者はいませんでしたが、式典がはじまる時間が迫るに連れて、少しずつ増えてきました(最終的に見学者は20名ほどになりました)。 19時30分となり、式典がはじまりました。 お祭りの主役=つく舞の演者である「ジョウジロウさん」の入場。ジョウジロウさんは白装束に蛙のお面をつけていました。
ジョウジロウさんは建物の間から颯爽と登場しました。拍手で迎えられます。 組長や市長のあいさつ、乾杯と儀式は進み、練りこみがはじまりました。
練りこみの行列。式典会場の須賀神社からつく舞が行われるルネサンス跡地まで大移動。
練りこみの行列は、提灯を先頭に金剛引き、役員さん、ジョウジロウさん、お囃子と続きます。お囃子がお祭りを盛り上げていました。 |
式典の会場からつく舞の会場まではゆっくり歩いて10分ぐらいでしょうか。つく舞が行われるつく柱の前にはたくさんの観客が待っていました。 練りこみの一行がつく柱の前に到着。いよいよ、津久舞の奉納がはじまりました。
ジョウジロウさんがにぎやかなお囃子に合わせて、つく柱をのぼりはじめました。 下にネットがあるとはいえ、命綱なし。足場を確認しながら、少しずつのぼっていきました。
頂上の少し下まで来たところで、曲芸を披露。両足で柱をはさみ、仰向けになり、扇子を広げました。
会場からは拍手と歓声が鳴り響きました。
頂上に登ると、ジョウジロウさんは糸を下にたらしました。たらした糸に破魔矢と弓が取り付けられ、頂上まで手繰り寄せられました。 つく柱の頂上ですくっと立ち上がり、南、西、北、東の四方に破魔矢を放ちました。
悪霊を追い払い、五穀豊穣や雨乞いを祈願する意味でしょう。 ふたたび仰向けになり、扇子を広げ、曲芸を披露しました。
次に、張ってある綱をスルスルと降りて、途中で回転。 回転したあと、今度は手の力でふたたび綱をのぼって、頂上に戻りました。
頂上から、ふたたび縄をスルスルと降りて、つく舞は終了。命綱なしでの数々の曲芸。ライブでの臨場感はすごいものでした。
これで、野田は今年も豊作になることでしょう。 |